文化・歴史
市指定文化財 [聖観音菩薩(木造 観世音菩薩立像(かんぜおんぼさつりゅうぞう))]
【製作】鎌倉時代後期
【像形】像高:75cm
本像は寄木造で金箔が施してある。宝冠を着け、身に条帛(じょうはく)・裳(も)をまとい、伏目がちの半眼(玉眼)に見開く面相は柔らかく肉づけされて、おだやかな表情をしている。慶派(鎌倉初期の仏師運慶がはじめた様式)の流れをくむものと思われ、独尊としてまつられたものか、阿弥陀如来像の脇侍(わきじ)として製作されたものかは不明である。吉祥院は、医王山普門院吉祥寺といった天台宗の寺院だった。境内には、市指定天然記念物のイロハモミジや江戸時代につくられた石仏、石碑が多数ある。