文化・歴史
市指定文化財 [絹本着色 虚空蔵菩薩像(けんぽんちゃくしょくこくうぞうぼさつぞう)]
【製作】室町時代末
【形態】縦92.4センチメートル、横37.5センチメートル
やや荒目の絹に截金を貼っている。上部15センチメートルほどは、後代に補修されている。虚空蔵菩薩は、蓮華座に座って宝冠をかぶり、右手は掌を前に向けてさげた与願印(よがんいん)を結んでいる。虚空蔵菩薩が信仰を集めた最大の要素は、人間的な「知恵」、とくに「記憶」である。物事を暗記することを「空(そら)で覚える」とか「空(そら)んじる」というが、この「そら」は虚空蔵菩薩から転じたものである。