市指定文化財 [高寺(たかでら)第2号墳出土遺物]
【製作】古墳時代
小原の廣慶寺地内にある高寺第2号墳は、直径18m、高さ5.6mほどの円墳である。昭和50年(1975)8月から9月にかけて発掘調査が行われ、横穴式石室から多数の副葬品が出土した。出土遺物は、直刀、鐔(つば)、耳環、管(くだ)玉(たま)、切子玉、小玉、埴輪(はにわ)などで、いずれも笠間市歴史民俗資料館に展示されている。



鉄製直刀(てつせいちょくとう)
玄室(げんしつ)内の西壁中央部から出土した。6振は刃を東に切先を南に向け、1振は刃を北に、切先を東に向けていた。最大のものは全長94.5cm、刀身79.5cm、最大刃幅4.2cm。最小のものは、全長48.0cm、刀身39.2cm、最大刃幅2.5cmである。いずれも、柄・梢は残っていないが、木質部の一部が付着しているもの、また角・丸の目釘(めくぎ)、縁金具(柄部)、鐔が現存するものがある。
鉄製鐔(てつせいつば)
玄室内から出土したもので最大のものは長径11.3cm、短径9.9cmで8窓の倒卵形をしている。周録部に表裏とも稜をもち、体部厚0.3cmほどである。最小のものは長径8.5cm、短径7.6cmで無窓の倒卵形で体部厚0.5cmである。もう1つは長径8.5cm、短径7.8cmで6窓の倒卵形で体部厚0.6cmである。
銅芯銀張耳環(どうしんぎんばりみみかん)
1つは前底部、1つは玄室奥壁中央部より出土したが、一対のものと考えられる。いずれも、銅芯の上に銀を被せたものである。
- 長径2.5cm 短径2.3cm
- 長径2.5cm 短径2.4cm
碧玉製管玉(へきぎょうくせいくだだま)
玄室奥壁中央部より出土。碧玉は石英の集合体で、メノウと同系列の鉱物である。碧玉の管玉で、青緑色のものは県内でも珍しいものである。長短径とも0.8cm、高さ2.2cm。
水晶製切子玉(すいしょうせいきりこだま)
玄室奥壁中央から出土。無色透明の水晶製である。長径1.4cm、短径1.3cm、高さ1.7cm。
ガラス製小玉(こだま)
玄室奥壁西部から9個、奥壁中央部から5個が出土した。濃青色のガラス製小玉で、端部が平坦になっている。


武人埴輪(ぶじんはにわ)
埴輪が友部地方に普及したのは6~7世紀ごろで、殉死の代用や被葬者に対する供養などの意味を含むものと考えられる。1躯は現高70.0cm、基部径24.0cm、最大幅46.0cm。もう1躯は現高65.3cm、基部径27.4cm、最大幅54.8cmほどで、腰部以下が現存している。頭部までの高さは120cmほどとみなされる。直立で桂甲(かけよろい)を着用し、腰部には草摺(くさずり)の一部が現存する。腰部には大きな翼を出し、二条の朱塗りの痕が認められる。
桂甲は5世紀以降に朝鮮から伝わり、普及したものと考えられる。騎馬戦に適した武具で、銅から草摺までワンピース型に小札を綴った甲である。