市長コラム「靖国神社での出来事」(平成25年5月号)
「靖国神社での出来事」
稲田中学校入学式で祝辞を述べる山口市長(4/10) |
先般、約1年ぶりに靖国神社へ参拝する機会を得ました。桜の開花宣言が出た時期でもあり、多くの参拝者が訪れていました。
これまで、何度も参拝している所でありますが、第一鳥居の大鳥居をくぐり、境内に歩を進めると、毎回身の引き締まる思いがします。
拝殿前は参拝者で列をなし、順番を待っている私の横には20代前半のカップルが楽しそうに会話をしながら並んでいました。自然に2人の会話の内容が聞こえてきて・・・。女性が「靖国神社に来て何をお願いすればいいの?」と恋人に問いかけていました。すると、彼は「手を合わせて、今の平和に感謝をすればいいんだよ。」と答えていました。私は思わずその青年の顔を覗き込んでしまいました。
靖国神社に対しては、人それぞれ、さまざまな意見や思いがありますが、戊辰戦争以来、国家のためにと、尊い命を犠牲にした御霊(みたま)に対して、感謝と平和を祈る気持ちを持つことは、現代を生きる日本人として、必要なことであると思います。しかし、日々新しい情報があふれている若い世代の間では、遠い歴史の出来事は忘れられてしまっているのでしょう。
この青年は靖国神社に、強い自分なりの思いを持っていたからこそ、自然に出た言葉ではないかと思います。私は彼の言葉に驚きを持つとともに、これからの日本を担う青年の存在に目を細めて、靖国の桜並木をあとにしました。
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