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行政情報

施政方針(平成30年第1回笠間市議会定例会) 平成30年2月26日

はじめに

今国会における安倍総理大臣の施政方針演説の中で、現在の日本における少子高齢化の状況を「国難」とも呼ぶべき危機と表現しています。

日本の人口は2015年の国勢調査において初めての人口減少による推移となり、昨年8月1日現在においては1億2,675万5千人で、前年比で22万1千人減少している状況にあります。また、将来人口推計によると、日本の総人口は11年後の2029年に1億2千万人を下回り、その後も減少を続け、35年後の2053年には1億人を切るとされております。これは高度経済成長期に当たる昭和40年代の初め頃と同じであり、我が国にとっての大きな転換期に差しかかっていると言えます。

当市においても、本年1月1日現在の人口は75,564人となっており、前年比で477人減少している状況にあります。その内訳を見ると、死亡者数が出生者数を上回る自然減の状況であり、出生数について、平成28年は前年より29人増加したものの、平成29年においては51人の減少に転じています。一方、転出者数が転入者数を上回る社会減の状況ではありますが、昨年、一昨年と比較すると、その減少数は3分の1程度と大きく縮小しています。また、昨年10月1日現在で、15歳未満の子供の割合は11.9%と2015年の国勢調査から0.2ポイント減少し、逆に65歳以上の割合は30.2%と1.8ポイント上昇している状況にあります。

先般、新成人へのアンケート調査を実施したところ、44.3%の方から回答をいただきました。その結果によると、まず約4割の人が県外の学校や会社に通っており、そのうち約8割の人が県外に住んでいる状況にありました。また、「笠間が好きですか。」との質問に「好き」と答えた人が半数を超えているのに対し、「笠間に住み続けたい。今後戻りたい。」と答えた人は3割に満たない状況であります。

少子高齢化社会にあっても持続可能なまちづくりのためには、このような若い人たちが地域に戻って活躍できる場を創出し、そして、安心して子どもを産み、育てられる環境を整備することが必要です。子どもから若者、高齢者まで全ての人が希望を持ち、幸せに暮らし続けられるまちを目指し、地域の持てる力を集結しながら、笠間市創生に向けた更なる取組を進めてまいります。

重要事務事業

人口減少・少子高齢化といった構造的課題に対応するため、これまでも部課横断により様々な施策を進めてまいりましたが、市民の日常生活の利便性の維持と向上、担い手となる人材の確保といった課題に対応していくためには、更なる挑戦が必要となります。

事業検討にあたっては「仕組みの改革による成長する笠間づくり」を重点課題として設定し、地域を担う人材の育成及び確保、地域の魅力と成長につながる産業の支援、生活と経済の双方に好影響を与える場の創出という「ひと・まち・もの」の3つの視点に立って、事業のビルド・アンド・スクラップを行いました。

これにより、平成30年度は、笠間市第2次総合計画の7つの柱に即した90事業を重要事務事業として選定し、本市の将来像である「文化交流都市」の実現を目指してまいります。

 

予算編成方針

歳入についてですが、雇用状況の改善やアベノミクス効果による過去最高の景気水準となる中、引き続き市民税や固定資産税の増により、市税全体では増収となる見込みであります。

地方交付税については、合併算定替の縮減率が3割から5割になることから増額は期待できない状況にありますが、地方財政計画における地方交付税総額は若干の減にとどまっていることから、これまでの実績を踏まえ前年同額で見込んでおります。

歳出につきましては、障害者自立支援給付など社会保障関係経費や公債費の増加を見込んでおります。また、公共施設の維持・更新等に今後、多額の経費が必要となることから、財政状況は依然として厳しいものとなっております。

予算編成方針の基本的な考え方として、限られた貴重な財源を有効活用するため、必要性が高い事業に重点を置いた予算とすることを掲げ、全部署において事務事業の抜本的な見直しを図りながら、重点的な課題に対して新たな取組を積極的に進めることとしました。

この結果、平成30年度の一般会計予算は、総額295億5千万円で、前年度と比較しますと14億円、率にして4.5%の減となります。主な要因としては、大規模な施設整備が一段落したことがあげられますが、細かな部分では、17事業の廃止、35事業の見直しなどを図ってきたことなども考えられます。

特別会計予算については、国民健康保険特別会計をはじめとする5会計で、予算総額は162億1,200万円であります。

また、企業会計予算については、企業会計に移行した公共下水道事業会計をはじめとする4会計で、予算総額は68億5,197万6千円であります。

なお、一般会計予算と特別会計予算及び企業会計予算を合わせた、本市の平成30年度の予算総額は526億1,397万6千円で、前年度と比較しますと34億6,069万円、率にして6.2%の減となります。

主要施策の概要

1.都市基盤の整備

将来にわたり持続可能な都市の実現に向けた本市の土地利用構想においては「集める」、「つなぐ」、「魅力を高める」の3つを土地利用方針として掲げております。医療・福祉・商業等の機能がまとまって立地することにより、高齢者をはじめ地域の人たちが公共交通を利用してアクセスでき、日常生活に必要なサービスが住まいの身近に存在する都市構造、いわゆる「コンパクト・プラス・ネットワーク」を目指す「立地適正化計画」及び地域の景観保全と景観まちづくりを推進する「景観計画」を新たに策定し、都市機能の集約と連携、良好な景観による魅力のある都市づくりに取り組んでまいります。

  • 公共交通

日常生活における移動手段の確保が課題となる中において、「デマンドタクシーかさま」における乗り継ぎの解消など利便性を高めていくとともに、持続できる地域公共交通のあり方についての検討、協議を進めてまいります。

  • 震災に強いまちづくり

「笠間市耐震改修促進計画」に基づき旧耐震基準にある戸建木造住宅の耐震改修費用の補助制度を新たに創設するなどにより、住宅等の耐震化を促進してまいります。

  • 旧畜産試験場跡地

引き続き企業や商業機能、住宅等の誘致を進めていくとともに、北西側の約3.1ヘクタールの土地について、市民の憩いの場となる多目的広場として早期の供用開始に向けた取組を進めていきます。

  • 空家対策

他の自治体に先んじて「笠間市空家等対策計画」を策定し、これまでも適正管理のための行政指導と利活用促進のための空家バンク制度を推進してまいりました。その結果、管理不全な空家等については、これまで262件の情報提供をいただき、うち160件、率にして61.1%が解消されております。また、空家バンクについては、現在までに74件の登録をいただき、うち53件が成約に至っているところであります。新たな取組として、空家バンク登録物件の市場流通を促進させるための事業の展開、「空地バンク制度」の創設、「空家解体撤去補助金」の拡充などを図り、より実効性のある施策としてまいります。

  • 笠間稲荷周辺整備事業

笠間稲荷門前通りの新たな顔として「かさま歴史交流館 井筒屋」が4月1日にオープンします。2階の歴史展示コーナーでは、笠間の先人や笠間城に関する展示を行うとともに、明治150年を記念し、明治期の笠間の産業や暮らし等に関する企画展を行う予定です。また、笠間稲荷門前通りについては、地域の方々により門前通りのシンボルカラーである笠間朱色を活用した景観整備などが積極的に進められており、この様な地域の取組と市としての市街地活性化事業補助金などの取組の結果、最近では空き店舗や空き地を利活用して7店舗が開店するなど、賑わいを取り戻している状況にあります。

  • 地域をつなぐ道路整備

広域的な幹線道路である国道355号笠間バイパスについては、茨城県と連携しながら2019年の茨城国体前の開通を目指し整備促進してまいります。また、県道平友部停車場線については、JR常磐線の跨線橋からこころの医療センターまでを県事業として整備しており、1月末時点の用地取得率は66%となっております。残る未改良部分の用地取得を積極的に進め、早期完成に向け事業の進捗を図ってまいります。生活を支える幹線道路である「来栖本戸線」、「南友部平町線」、「市道(友)1級11号線」、「市道(友)2級5号線」などについて、国の交付金を活用しながら整備してまいります。また、市民の生活道路や狭あい道路の整備については、各行政区からの要望により優先度の高い路線から順次整備を進めてまいります。

  • 道路の維持管理

美化・清掃活動に取り組むとともに、修繕が必要な箇所について早急な補修を行ってまいります。また、建物が連なり拡幅困難な道路の舗装化については、市街地の用途区域にある道路の舗装化を実施してまいりました。これまで、笠間、岩間地区の2路線において舗装化を実施したところであり、来年度も継続してまいります。

  • 水道事業

石綿管の更新及び鉛製給水管の解消状況については、今年度末で石綿管の更新は約82%、鉛製給水管の解消は約81%が完了する見込みであり、早期完了を目指し引続き事業を進めてまいります。

  • 公共下水道事業

本年4月1日から地方公営企業法を適用してまいります。これにより企業の独立採算制が重視され、経営状況の明確化、経営の弾力化、経営意識の向上などが図られます。また、将来的には上下水道の業務統合によるコスト削減なども目指すところであります。下水処理施設に関しては、供用開始後24年を経過した「下市毛ポンプ場」の沈砂池修繕工事、「下市毛ポンプ場」から「浄化センターともべ」へ汚水を送る笠間友部幹線の布設替及び管路更生工事を行い、処理能力の向上と災害に強い下水道の構築に努めてまいります。

  • 農業集落排水事業

市内全体の接続率は、平成29年度当初で77.6%となっており、供用開始区域の接続促進を図ってまいります。また、友部北部Ⅱ期地区の管路整備については、2020年度の完成を目指し事業を進めてまいります。

  • 合併浄化槽設置事業

公共下水道や農業集落排水の認可区域外の申請者全員に対し、引き続き合併浄化槽設置補助を実施してまいります。

 

2.生活環境の整備

災害に強いまち、市民が安心・安全に暮らせるまち、豊かな自然と住環境が調和した美しいまちづくりに取り組んでまいります。

  • 防災体制の充実

近年頻発する異常気象による自然災害から市民の生命、財産を守るため、地域における災害への備えを強化してまいります。まず、涸沼川が氾濫した場合の新たな浸水想定区域や土砂災害の発生が予想される地域を記した「防災のしおり」を新たに作成し、2月に全戸配布させていただきました。また、地域の防災活動の核となる自主防災組織については、1月末現在で143団体が設立し、組織率は60.6%という状況でありますので、未結成の地区に対して組織結成を促してまいります。

  • 原子力災害に対する備え

昨年12月に策定した「笠間市原子力災害広域避難計画」に基づき、東海第二発電所での重大な原子力事故を想定した避難訓練を、栃木県内の避難先5自治体、茨城県、市内団体等との連携により実施したいと考えております。

  • 消防・救急体制の整備

老朽化が進んでいる友部消防署と岩間消防署の施設の在り方や人員、車両の適正配置など、消防体制の見直しを進めてまいります。また、救急車の出動件数について、平成29年は3,288件で、前年より243件増えております。年々増加傾向にあることから、高規格救急自動車を更新し救急需要に対応するとともに、救急車の適正利用について更なる啓発をしてまいります。

  • 消防団

これまでの46個分団の統合再編を進め、この4月から33個分団での新たな消防団体制となります。統合した分団には集中して車両や詰所の更新、配置転換等を行い、地域消防力の強化を図ってまいります。

  • 防犯体制の整備

昨年の市内における刑法犯罪件数は508件であり、前年より48件減少しております。犯罪の抑止効果を図るための防犯カメラについては、平成27年度から市内の主要個所への設置を進めており、現在32箇所に64台の防犯カメラが設置され、その効果が発揮されています。今後については、状況を検証しながら増設の必要性について検討してまいります。

  • 交通安全対策

昨年中の市内における交通事故発生件数は260件で前年より15件ほど増加している状況にありますので、笠間警察署や交通安全協会、交通安全母の会等と協力しながら、小中学生の自転車の安全運転、高齢者の交通事故防止ための啓発活動や出前講座など、更なる交通安全対策に取り組んでまいります。また、年々高齢者ドライバーの事故割合が高くなっていることから、65歳以上で運転に自信がないドライバーの運転免許の自主的な返納を引き続き勧めてまいります。なお、年間160人ほどの免許返納者に対しては、「デマンドタクシーかさま」の回数券を交付するなどの支援をしてまいります。

  • 消費者行政

昨年消費生活センターに327件の消費者トラブルの相談があり、その内容もインターネットトラブルや架空請求詐欺など多岐にわたっております。このことから、相談員のスキルアップを図るとともに、消費者への積極的な情報提供によるトラブルの未然防止、早期解決に努めてまいります。

  • 一般廃棄物処理

新たに策定した「笠間市一般廃棄物処理基本計画」に基づき、ごみの排出抑制や再資源化、生活排水処理率の向上など適正処理の確保を図ってまいります。また、市内のごみ処理体制の統一に向けた検討会を設置し、再来年度までに新たな処理体制を決定していくとともに、し尿及び浄化槽汚泥の収集・運搬体制については10月から収集区域の見直しが図られるよう進めてまいります。

  • 動物愛護

近年、犬猫等のペットについては家族の一員として飼われるなどその飼養体系が変化している一方で、飼い主のマナー不足による迷惑行為等の課題も生じております。このことから「笠間市動物の愛護及び管理に関する条例」を新たに制定し、市民の動物愛護の意識啓発と適正飼養の普及のため、犬・猫の不妊去勢手術費用に対する補助などを行ってまいります。

 

3.健康増進・福祉の充実

子どもを産み育てやすい環境の整備、誰もが健康で生活できる保健・医療体制の構築、支援を必要とする人を地域全体で支え合う体制づくりに取り組んでまいります。

  • 地域医療センターかさま

この4月から市立病院、保健センター、地域包括支援センターが一体化した複合施設「地域医療センターかさま」を開設し、医療、保健、福祉の多職種連携による“健康に暮らす”ための新たなサービスをスタートさせます。

新たな取組としては、医師や保健師など各分野の専門職の話しを聞きながら参加者同士が気軽におしゃべりできる場を提供する「みんなの相談室(メディカルCafé)」や、家族で健康づくりや介護予防の意識向上を図るため、お子さんが医療の職業体験をし、親は健康チェック・介護教室に参加する「ファミリー健康体験」などを実施します。また、医療・保健・介護の専門家による講演会なども開催してまいります。

  • 市立病院

これまでの訪問診療、訪問看護、訪問リハビリテーションなど在宅医療を引き続き進めるとともに、新たな取組として、共働き家庭の支援のため病院内での病児保育を実施してまいります。また、更なる病院経営の安定・充実を図るため、要援護者やレスパイト入院、市内の医療機関からの入院などを積極的に受け入れ、病床利用を向上させるとともに、新たに人間ドックを実施してまいります。

  • 保健センター

人と機能を集約することで、市民の健康増進、妊娠・出産から子育てまでの切れ目のない支援体制を更に充実させてまいります。健康づくりに関する新たな事業としては、20代、30代で定期的な運動習慣のない人が多い現状から、スマートフォンを活用し健康データを管理することで手軽に運動習慣を身につけていただく取組を進めてまいります。また、歩数に応じて地域ポイントを付与する「健康歩(ポ)イント」制度を新たに設け、楽しみながら運動することで生活習慣病予防につなげてまいります。

  • 地域包括支援センター

医療、介護など多職種の専門職の連携による適切な相談支援体制を構築するとともに、医療と介護予防、生活支援などが一体的に提供できる仕組みの更なる充実を図ってまいります。

  • 子ども・子育てに関する施策

社会問題にもなっている保育士不足の課題に対しては、民間保育所等が保育士の資格を持たない保育補助員を雇用するための費用に対する支援を行い、保育士の負担軽減を図るとともに、質の高い保育の提供に努めてまいります。

  • 放課後児童クラブ

友部地区への民間児童クラブの開設を支援し、待機児童の解消を図ってまいります。

  • 母子保健

妊産婦の身体面の健康管理と精神的にも不安定になりやすい産後の支援を充実させるため、新たな事業として、産後2週間頃と産後1か月の計2回の「産婦健康診査」を実施してまいります。

  • 地域福祉・障害者福祉

誰もが住み慣れた地域で、安心・安全に自立した生活が送れる社会の実現に向け、新たに策定する「第3次地域福祉計画」に基づき地域福祉を推進してまいります。また、同様に「第3期障害者計画」をはじめ「第5期障害福祉計画」、「第1期障害児福祉計画」に基づき、障害福祉サービスや相談支援等の計画的な提供、障害児の健やかな育成のための発達支援などに取り組んでまいります。

  • 生活保護

1月時点の被保護世帯数は584世帯で、高齢化の影響などから前年よりも20世帯ほど増えております。就労可能な被保護者に対してはこれまでも就労による自立の促進を図っており、12月までで11名が就労等を達成している状況にあります。今後も保護が必要な方に確実な措置がされるよう努めながら、医療扶助費の適正化、不正受給対策の強化などに取り組んでまいります。

  • 高齢者福祉

新たに策定する「第7期高齢者福祉計画」に基づき、団塊の世代が75歳以上となる2025年を見据え、高齢者が安心して暮らせるよう地域の実情に合った地域包括ケアシステムの構築を図ってまいります。

  • 認知症施策

認知症についての正しい知識習得のため「認知症サポーター養成講座」を実施しており、現在3,000人を超える方に認知症サポーターとして登録いただいております。今後もこの取り組みを進め、地域全体での支援体制を確立していくともに、医療と介護の専門家が連携した「認知症初期集中支援チーム」や「認知症地域相談員」による認知症の方やその家族への相談支援体制を充実させてまいります。また、徘徊高齢者等への対応のため「見守りタグ」を活用した民間企業との連携事業の検証を行い、見守り体制を強化してまいります。

  • 国民健康保険事業

来年度から県が財政運営の責任主体となり、市はこれまで同様に資格管理、保険給付、保険料率の決定、賦課・徴収、保健事業など、地域におけるきめ細かな事務を行うことになります。国民健康保険については、急速な高齢化により医療費が増加している状況にありますが、県とともに安定的な制度運営に努めてまいります。

4.産業の振興

地域経済活動の活性化に向け、活力ある産業の創出、そして、それを支える人材の確保・育成を図るとともに、観光都市としての魅力向上などに取り組んでまいります。

  • 「道の駅」の整備

本市の農業、地場産業、観光の新たな拠点となる「道の駅」の整備についてですが、現在は整備推進協議会からの意見をいただきながら基本構想、基本計画の策定を進めているところであります。来年度は用地測量、用地の買収を進めるとともに、建物等の基本設計・実施設計などを予定しており、2020年の開業に向け着実な進捗が図られるよう事業を推進してまいります。

  • 農業関連施策

専業農家の育成のため、認定農業者や認定新規就農者等の技術習得研修や機械、施設の整備費用に対する支援などを行ってまいります。また、農産物の生産支援として、食の安全や環境保全に対する関心により国際的にも認められた生産工程管理基準であるGAP認証について、相談窓口の開設、取得のための農場指導、取得費用に対する補助などを行ってまいります。

  • 笠間の栗

地方創生推進交付金などを活用しながら、遊休農地等を活用した生産拡大、栗の品質向上、加工品開発などの取組を行ってまいりましたが、新たな取組として、栗畑を10a以上規模拡大する農家に対し、その整備内容に応じた補助金を交付するとともに、これにより圃場を拡大した場合は、作業員の賃金の一部を支援することなどにより栗の生産振興を図ってまいります。また、笠間の栗の更なるPRのため、これまで好評をいただいてきた「かさま新栗まつり」については、出店数の拡大等により、これまでの市民センターいわまでは会場が狭く、付近の交通渋滞の問題などもあったことから、笠間芸術の森公園に会場を変更し規模を拡大することで、より多くの方にお越しいただけるイベントとしてリニューアルしてまいります。

  • 農作物の鳥獣被害対策

イノシシ被害に対する市独自の支援制度として、電気柵等の設置費用の補助、わな免許の経費助成、箱わなの貸し出し、捕獲に対する助成などを行ってまいりました。また、地域における捕獲活動を支援するため、住民が5人以上で地域団体を組織し、わなの設置、見回り等の捕獲活動を行うための活動費助成のほか、捕獲後の処分ができない場合には、民間業者が解体処分や運搬を行えるようにしております。なお、現在、地域団体については14団体が組織され捕獲活動を行っておりますが、更なる捕獲頭数を増やすために、団体に対する捕獲研修なども検討してまいります。

  • 農業

新たな取組として、これまでも国際協力機構(JICA)の草の根技術協力事業を通じて交流があるベトナムのソンラ省からの職員1名を協力交流研修員として市で受け入れることとしました。期間は6月から来年3月までの10ヶ月間で、日本の農業に関する知識や技術の習得のための研修を行います。

  • 企業誘致

長年の課題であった茨城県の工業団地における分譲価格の改定が実施され、茨城中央工業団地(笠間地区)の分譲価格が引き下げられました。市におきましても、新たな企業立地の支援制度として「下水道使用料支援補助金」を創設し、分譲価格引き下げと併せ、事業用地の積極的なPR活動を行い、更なる企業誘致を推進してまいります。

  • 中小企業の雇用対策

高校生、大学生に市内企業を知ってもらうため、平成29年度は茨城大学工学部の学生や市内高校の2・3年生を対象とした市内企業見学会を開催し、70人を超える参加をいただきました。来年度は、市内中小企業における人材確保を目的としたインターンシップ制度を推進するため、高校生及び大学生を対象としたインターネットから市内企業への申し込みができるシステムを構築するとともに、企業向けの勉強会などを開催しインターンシップに関する理解を深めてまいります。また、「マッチングフェア」、「事業者見学バスツアー」等を開催することで市内企業を広く知ってもらい、雇用促進につながる機会を提供してまいります。

  • 中小企業・小規模事業所における事業継承の支援

近年経営者の高齢化が進む中において、その多くは後継者がいないという状況でありますので、来年度はこのような本市の実態把握調査を行うとともに、事業承継に関するセミナーなどを開催してまいります。また、建築業における後継者育成に必要な技能や知識の習得を目的とした笠間地区建設高等職業訓練校については、施設の全面改修を行うとともに、職業訓練校の運営支援を目的として、笠間地区施工組合ほか4つの市内建築関係団体で組織された「笠間地区建設高等職業訓練校協力会」に対し協力をしてまいります。

  • 笠間焼の振興

この春に笠間陶芸大学校の初めての卒業生13名が誕生します。卒業生の創業・定住を促すため、市内の窯元から施設を借り上げ、陶芸家を目指すための技術習熟の機会を提供するとともに、市内での創業を目指す方にも広く施設を開放し若手陶芸家の育成を図ってまいります。また、笠間焼を通じた交流事業として、陶芸における協力関係強化の覚書を結んでいるタイからの技術研修生を1年間笠間陶芸大学校で受け入れます。

  • 観光関連施策

新たに策定する「第2次笠間市観光振興基本計画」に基づき、笠間観光協会などと協働しながら、本市の更なる知名度アップと新たな観光客の誘客に向け取り組んでまいります。そのためには、魅力ある観光イベントの創出を図るとともに、これまでの観光PR戦略を見直し、より魅力ある観光情報を積極的に発信してまいります。

  • 外国人旅行者の誘客

昨年の訪日外国人客数は2,869万人となり、前年比で19.3%増加しています。2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催に向け、更なる訪日外国人客数の増加が見込まれる中、来年度の新たな取組としては、民間企業との連携により、本市の観光資源やお祭り、イベント等を活用した地域観光プロモーションを展開し、SNS等で海外へ発信していくことで誘客を図ってまいります。また、本年6月に住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行されることに伴い、関連団体との民泊に関する協議会を来月中旬ころに組織し、民泊事業者を支援していくとともに、滞在型の観光プランについても充実させてまいります。

近年、アジア圏からの訪日客数が増加しており、中でも親日国として知られる台湾については、更なる訪日客の増加が見込まれております。そこで新たな取組として、これまでも様々な交流を図ってきた台湾に市の交流事務所を7月から設置し、職員を常駐させます。そのため、この5月に台湾の旅行会社との間で連携協定を締結するとともに、訪日客の受け皿づくりのため、観光協会、笠間焼協同組合、商工会、市内ゴルフ場や酒蔵などの関係団体による協議会を組織してまいります。この3月から茨城空港と台湾桃園国際空港を結ぶ定期チャーター便が運航されることも決定しており、本市の魅力ある資源を活用しながらインバウンド誘客を強力に推進してまいります。

 

5.教育・文化・スポーツの振興

本市の教育振興基本計画に基づき、「役に立つ人づくり」、「郷土を愛する人づくり」、「心身ともに健康な人づくり」を柱に、教育・文化・生涯学習・スポーツの充実などに取り組んでまいります。

  • 学校教育

児童・生徒の学力向上を目的とした取組を進めます。先ず、全小中学校・義務教育学校に学習支援のための講師を引き続き配置し、主体的、対話的な学びを充実させ、確かな学力の定着に努めてまいります。また、英語教育の充実に関しては、2月に発行された「日経グローカル」という雑誌に本市での英語教育の取組が先進事例として紹介されておりますが、引き続き全校に英語指導助手を配置し、社会のグローバル化に対応できるコミュニケーション能力の向上に取り組んでまいります。なお、速報値ですが、公費補助をしている市内の小学6年生と中学3年生を対象にした英語検定では、中学卒業レベルの3級合格者は前年より42名増えており、その合格率は64.8%で17.3ポイント上昇しております。着実に成果がでているところであり、今後も継続的に英語力の向上を図ってまいります。

  • 幼保小連携教育・特別支援教育等の充実

幼保小連携教育の新たな取組として、臨床発達心理士による「就学前教育アドバイザー」を配置し、幼児教育施設等を巡回しての指導・助言や保護者への教育相談などを行ってまいります。このことにより、発達障害など特別な教育的支援が必要な子供の早期発見・対応に努め、就学前教育の充実、幼児教育から小学校への切れ目のない支援体制づくりを進めてまいります。特別支援教育については、引き続き教育委員会に特別支援教育指導専門員を配置し、各学校における特別支援学級の支援体制を充実させてまいります。また、いじめ、不登校、問題行動など多様な課題に対応するため、スクールソーシャルワーカーの配置を継続し、学校と家庭、関係機関との連携強化を推進することにより、児童生徒の健全な育成を図ってまいります。

  • 学校施設の整備

友部第二中学校校舎の改修工事、市内中学校のエアコン設置に向けた実施設計、みなみ学園義務教育学校の大規模改修工事の実施設計などを進めてまいります。

  • 家庭教育

人格形成の基礎を培う乳幼児期における家庭教育力の向上を図るため、3・4カ月児相談の際に行う家庭教育講話に力を入れてまいります。また、生活困窮家庭への支援として、中学生を対象とした学習支援事業を引き続き実施し、経済的な理由で子どもの将来が左右されることのないよう、学習機会を確保できる場づくりに努めてまいります。

  • 文化振興

笠間城跡保存整備調査については、国指定史跡を目指し、測量成果を元にした図化業務や文献等の調査をさらに進めてまいります。これまでの調査内容については、「笠間歴史フォーラム」で報告させていただきましたが、今後も同様の形で定期的な報告をさせていただくとともに、広報誌等でもお知らせをしてまいります。

  • 筑波海軍航空隊記念館

地方創生拠点整備交付金を活用し整備を進めてきた筑波海軍航空隊記念館については、6月の開館を予定しています。記念館では、貴重な戦争資料の収集・整理を行うとともに、それらを平和を考える教育のために活用してまいります。また、多くの方にご来場いただけるよう、映像を活用した新たな展示方法などの工夫を凝らしてまいります。

  • 市立図書館

本年度も多くの方にご利用いただき、8万人未満の市区の公立図書館として5年連続貸出数全国1位となりました。これからも日本一の図書館であり続けられることを目指してまいります。なお、市民センターいわまの大規模改修に合わせ、4月から岩間図書館の改修工事に入ります。8月頃にリニューアルオープンする予定ですが、読書や学習のためのスペースを新たに設けるなど、より良い読書環境の整備を図ってまいります。

  • スポーツの振興

第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体」については、来年度は各競技のリハーサル大会が開催されます。2019年の本大会開催まで600日を切り、大会成功に向けた準備を更に加速させるため、事務局体制を充実させてまいります。また、各競技種目の広報活動などを積極的に行い、国体への関心を高めてまいります。

  • 2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた取組

ホストタウン登録をしているタイやエチオピアからの選手団の事前・事後キャンプの誘致活動などを進めてまいります。また、スポーツを通じた国際交流を図るため、来年度はJETプログラムを通じ、エチオピアからのスポーツ国際交流員(SEA)を教育委員会に配置し、中学校での陸上指導などに取り組んでまいります。

 

6.活力ある地域づくり

多様な主体が集い、地域の賑わいを創出するため、移住・定住の促進、市民との協働による地域コミュニティの活性化、女性の活躍応援、多文化共生の社会づくりなどに取り組んでまいります。

  • 地域交流センター

地域の交流活動や健康増進の拠点として、昨年、友部地区の「トモア」と岩間地区の「あたご」の2つの地域交流センターがオープンし、利用者も順調に伸びている状況にございます。今後も利用者の声や運営協議会からのご意見などを積極的に取り入れながら、サービスの充実、適正な運営管理に努めてまいります。

  • 福田地区の公園整備

エコフロンティアかさま設置に伴う地域振興事業の一環として整備を進めてきた福田地区の公園については、「福ちゃんの森公園」としてオープンする予定です。なお、名称については地元の対策協議会で公募し決定したもので、公園にはバーベキュー場や集会所、ドッグランなどの施設が整備されており、世代を超えた交流ができる憩いの場として、地域住民のみならず多くの方にご利用いただけるよう周知をしてまいります。

  • 地域ポイント制度

地域活動等への市民の積極的な参加を促すため平成25年度から実施しており、現在約3,300人の方に参加いただいております。来年度からは、新たに実施する「健康歩(ポ)イント」と連携し、歩数に応じて地域ポイントを付与する仕組みを取り入れるとともに、ポイント還元品の中に健康増進に関する商品を追加するなど制度の拡充を図ってまいります。

  • 生涯活躍のまち(笠間版CCRC)構想

最初の居住施設の整備に向け事業候補者の選定を進めるなど、具体的な事業着手を目標としてまいります。また、日々の暮らしの支援を行う生活支援組織の設置に向けた取組みを進めてまいります。

  • 移住・定住の促進

平成27年度から首都圏を中心とした移住希望者への「移住体験ツアー」や「短期移住体験事業」などを実施してまいりました。「移住体験ツアー」は、これまで6回開催し99人の参加、「短期移住体験」については51人の方にご利用いただいており、この中から10人の移住・二地域居住につながっていますので、内容の見直し等を行いながら、引き続きこれらの取組を実施してまいります。また、移住希望者に対する更なる空き家の利活用促進を図るため組織機構の見直しを行い、来年度からまちづくり推進課に定住化対策と空き家対策の事務を集約し、一体的な取組を展開してまいります。

  • 地域おこし協力隊

現在は4名の隊員が「農産物の販売促進や商品開発」、「クラインガルテンを拠点とした都市と農村の交流促進」、「移住希望者との交流促進窓口の設置」などの活動を行っておりますが、来年度は新たに2名の隊員を任用し、6名で地域活動に取り組んでまいります。

  • 女性の活躍応援

子育てに関する価値観やライフスタイルが多様化する中、自分らしい働き方、趣味や地域活動など新しい子育てスタイルの在り方について、公民連携により研究を進めてまいります。

  • 国際化の推進

陶芸を通じタイと、観光などを通じ台湾と、スポーツを通じエチオピアと、様々な分野において国際的な交流を図ってまいります。さらに、これまでも菊栽培や子供たちの作品交流などを通じて交流のあるドイツのラール市とは、この5月に友好都市協定を締結し、更なる国際交流を深めてまいります。

 

7.効率的な自治体運営

これまでも笠間市行財政改革大綱に基づく効率的な事務執行や事業費の削減等に努めてまいりました。また、行政サービスの向上を目的とした権限移譲にも積極的に取り組んできた結果、地方分権に伴う県からの権限移譲率は法令割合90.2%で県内トップとなっております。
しかしながら、急速に進む人口減少、少子高齢化に伴う様々な課題に対応するために更なる業務改善を進めていく必要があることから、目的の達成した事業や費用対効果の低い事業の廃止・見直しを行い、多様化する市民ニーズに対応する新たな施策を展開してまいります。また、日直業務の見直し,お盆期間中の夏季連続休暇の取得促進、フレックスタイム制やモバイルワーク等の柔軟な働き方の検討など、職員の働き方改革をさらに進め、限られた人員と財源の中で効率的な自治体運営に取り組んでまいります。

  • 税金の収納対策

充実した行政サービスを提供するためには財源の確保が重要であり、特に市財政の根幹をなす税金の収納対策について強化してまいります。平成28年度の市税の収納率は、現年分98.5%、滞納繰越分27.2%であり、様々な取組によりその値は年々上昇しております。来年度からの新たな取組として、自治体合同による差押物件の会場公売等を実施し、更なる収納の確保に努めてまいります。また、税の納付窓口の確保につきまして、これまでも口座振替、コンビニ納付、郵便局納付などの体制を整備してまいりましたが、今後はインターネット等を利用した新たな納付方法などについても検討を進め、市民の利便性の向上に努めてまいります。

  • マイナンバー制度

1月末のマイナンバーカードの交付件数は7,445件、率としては9.7%で全国の市の平均とほぼ同じ状況であります。マイナンバーカードを持つことにより住民票や課税証明書などのコンビニ交付ができるようになるほか、クレジットカードのポイントやマイレージなどを「地域経済応援ポイント」として地域での買い物に利用できるなど、その活用の幅が広がっています。現在、マイナンバーカードを活用した子育て支援策や行政サービスの充実を図るため、内閣府に職員を派遣しておりますが、更なる普及を図るため、企業での一括申請などの取組を進めてまいります。

  • ふるさとづくり寄附金制度(ふるさと納税)

今年度は1月末までに1,013件、1,790万円ほどの寄付をいただいているところであります。本市の返礼品では栗などの商品に人気が集まっていますが、季節が限定されていることから、来年度は予約制度を取り入れるなどにより返礼品の内容充実を図るとともに、より効果的なインターネットサイト運営業者の選定を行ってまいります。

  • 公共施設等の維持管理

将来における公共施設等の維持管理、更新等の経費増加が懸念されることから、公共建築物の長寿命化や総量削減のための中期資産管理計画の策定を進めてまいります。また、利用計画が無く売却の可能性が高い市の土地については、不動産業界などの協力を得ながら処分を進めてまいります。

  • 市役所庁舎の改修

本庁舎の議会行政棟は昭和57年に竣工してから36年が経過しており、施設の老朽化による様々な不具合が生じていることから、平成31年度からの改修工事に向けた設計業務を行います。新たな整備においては、性別や年齢、国籍、障害の有無などにかかわらず、多くの人が利用しやすい施設とするためのユニバーサルデザインの視点を取り入れるとともに、市民の利便性向上のため、ワンストップサービス窓口の設置などについても検討を進めてまいります。

 

おわりに

今年は明治元年から150年目の年になります。

明治という時代が始まった瞬間を、この地は、笠間藩、宍戸藩、土浦藩などの、それぞれ違った立場で迎えました。

その後、大正、昭和と進みながら、笠間市、友部町、岩間町と移り変わり、平成になって今の笠間市が誕生しました。

そして、その平成という時代も残り1年とわずかで終わりを迎えようとしており、今年新たな元号が発表されることになっています。

様々な課題にあっても果敢に挑戦し、困難を乗り越え、本市の未来へ向けてのまちづくりのため、議員各位、そして市民の皆様と真摯に議論を重ね、市政運営にまい進してまいりますので、ご理解とご協力を心からお願い申し上げます。

 

問い合わせ先

このページに関するお問い合わせは秘書課です。

〒309-1792 笠間市中央三丁目2番1号

電話番号:0296-77-1101 ファックス番号:0296-78-0612

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