骨粗しょう症について
骨粗しょう症について
骨粗鬆症(骨粗しょう症)とは
骨粗しょう症とは、骨量が減ることで、骨がもろくなった状態のことです。
骨粗しょう症になると、転ぶなどの少しの衝撃で骨折しやすくなります。骨折が生じやすい部位は、脊椎の圧迫骨折や、手首の骨、太ももの付け根の骨などです。
骨折が生じると、その部分が痛くなり動けなくなります。
骨折の痛みがあると日常生活の活動量が低下して、骨や筋肉が弱まります。骨や筋肉が弱まると、少しの衝撃で骨折し、その部位がまた痛むようになります。この悪循環が生じることで、生活の質が低下して、寝たきりや介護状態の要因となります。
原因と予防
骨粗しょう症は、閉経後の女性に多く見られ、加齢や女性ホルモンの減少と関わりが深いといわれていますが、生活習慣の改善で予防できるものもあります。
カルシウムやビタミンD・ビタミンKなどの欠乏は、骨量の低下につながります。また、運動不足や寝たきりなどで、骨への負荷が不足すると骨量は低下します。
骨が弱くなる生活習慣
- 牛乳や乳製品、小魚などをあまりとらない
- 食べ物の好き嫌いが多く、食事が偏りがち
- 過度なダイエットや痩せすぎ
- 喫煙
- 過度な飲酒
- 運動不足
骨を丈夫にする生活習慣
栄養バランスのとれた食生活
1日3食、主食・主菜・副菜をそろえたバランスの良い食事から、カルシウムやビタミンD・ビタミンKを積極的にとりましょう。
- カルシウムは、骨を作る材料で、牛乳・乳製品、大豆製品、小魚、緑黄色野菜に多く含まれます。ただし、チーズやバターは、乳脂肪分や食塩も多く含むのでとりすぎに注意しましょう。
- ビタミンDは、カルシウムの吸収を促して骨を丈夫にし、筋力を高めます。魚類、きのこ類(きくらげ、干ししいたけ)などに多く含まれます。
- ビタミンKは、カルシウムを骨に取り込み骨を強くします。色の濃い菜野菜や納豆、乾燥わかめなどに多く含まれます。
過剰摂取を避けた方がよい栄養素を含む食品
- リンはカルシウムの吸収を阻害します。インスタント食品やスナック菓子、一部の清涼飲料水や練り物等の加工食品等に含まれています。
- 食塩のとりすぎは、カルシウムの尿への排泄を促進します。
- カフェインを含むコーヒーや紅茶などのとりすぎは、カルシウムの吸収を阻害します。
- お酒の飲みすぎは、カルシウムの吸収を阻害したり、尿への排泄を促進します。また、ビタミンDのはたらきを阻害します。
適正体重を保つ
- 身長と体重のバランスをみるBMI(体格指数)が18.5未満の方は、痩せに該当します。痩せは骨粗しょう症や骨折するリスクが高くなり、将来、要介護状態になりやすいです。食生活の見直しや筋力トレーニングなどを行って、適切な体重を維持しましょう。
- 骨量が増えるのは、成長期の間だけです。成長期に最大骨量を高めるように心がけ、過度なダイエットはやめましょう。
禁煙する
- タバコは、カルシウムの吸収を抑えます。女性では、骨から血液中のカルシウムの流出を防ぐ女性ホルモンの分泌を妨げ、骨量の低下を進めることから、骨にとってもタバコは有害です。また、骨折してから治るまでの時間も長引くといわれています。
- 禁煙はやめたその日からさまざまな病気のリスクを軽減できます。やめたくてもやめられない場合は、禁煙外来で効果的な禁煙補助薬を利用できる場合もあります。
適度な運動
- 運動で骨に負荷がかかると、その負荷に応じて骨が強くなります。
- 無理に激しい運動をする必要はありません。無理なく楽しく継続できるウォーキングなどの運動や、こまめに家事をする、駐車場はあえて遠いところに停めてみるなど日常の中で活動量を増やせるように意識しましょう。
- 体に痛みがあったり、骨折した経験がある方は、運動の内容を医療機関に相談しましょう。
骨粗しょう症検診について
笠間市では、20歳から70歳の女性を対象に骨粗しょう症検診を実施しています。
- 対象者・・・・・市内在住の20歳から70歳の女性(2年に1回)
- 個人負担金・・・700円
- 内容・・・・・・問診と超音波検査(足のかかとで測定します)
- 日程・・・・・・「健康づくり年間予定表(市公式ホームページ内)」をご確認ください。
最も骨量が多い年代である20歳から44歳までの平均値(YAM値)と比較して、以下のように判定をしています。
測定結果 | 判定区分 | 考え方 |
90%以上 | 異常認めず | 現在の骨量は十分と思われます。 |
80%~90%未満 | 要指導 | 骨量がやや減少しています。 |
80%未満 | 要精密検査 | 医療機関を受診して、専門医の判断を受けてください。 |
「異常認めず」と判定された場合であっても、骨を丈夫にする生活習慣を継続して、骨量を維持することが大切です。
健康講座「骨粗しょう症予防」を開催しています
市では年に1回程度、健康講座「骨粗しょう症予防」を開催しています。
令和6年度は広報かさま「お知らせ版」で参加者を募り、令和6年7月2日に実施しました。
講師は、水戸赤十字病院の理学療法士・作業療法士の方をお招きしました。予防のための講話のほかに、マットやボールを用いたストレッチや筋力トレーニングを実践しました。
希望者には、簡易的な骨密度測定も行いました。
市では保健師・管理栄養士・歯科衛生士による個別の健康相談も予約制で実施しています。骨を丈夫にするための生活習慣の振り返りや日頃の健康づくりにご活用ください。
健康相談の詳細は、「健康づくり年間予定表(市公式ホームページ内)」をご確認ください。予約は健康医療政策課へ電話のほか、市ホームページ(新規ウインドウで開きます)からもできます。
問い合わせ先
- 2024年7月24日
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