県指定文化財 [紙本著色金山寺図屏風 雪村周継筆図(しほんちゃくしょくきんざんじずびょうぶ せっそんしゅうけいひつず)]
【制作】室町時代末期(16世紀後半)
【形態】縦138.5cm 横321.2cm
【作者】雪村周継
・ 雪村が,中国江蘇省鎮江(こうそしょうちんこう)にある臨済(りんざい)宗の名刹金山龍游寺(きんざんりゅうゆうじ)を描いた六曲一隻の屏風。
・ 金山龍游寺は中国の名勝として,室町時代の画僧雪舟(せっしゅう)が描いた図様(ずよう)が広まった。
・ 幻想的な雰囲気をたたえる一方,直線を駆使して描いた楼閣(ろうかく)と,その内部の人物の姿に繊細さが窺える。また水面の波は,への字状の描線の密度に変化をもたせて,空間の広がりを示している。
・ 構図は一隻での独立性が強いが,一双(いっそう)であった可能性もある。