ツヤハダゴマダラカミキリにご注意ください
笠間市内でツヤハダゴマダラカミキリの幼虫により樹木内部が食い荒らされる被害が確認されています。
ツヤハダゴマダラカミキリは令和5年9月1日に特定外来生物に指定されました。
森林のほか農地、公園、街路樹、学校等の樹木に深刻な影響が生じることが懸念されているカミキリムシで、被害拡大防止の観点から食い荒らされた樹木の伐採による対策が必要な事態となっています。
令和4年現在、茨城県をはじめとする11県で確認され、県内では7つの市で被害が報告されています。
ツヤハダゴマダラカミキリとは
特定外来生物ツヤハダゴマダラカミキリは中国、韓国、北朝鮮原産で、アメリカ合衆国、フィンランド、フランス、イタリア等に侵入しています。成虫 体長 雄20~29mm、雌22〜35mm
体色は全体に光沢のある黒色で鞘翅に約20個の白斑を有します。触角には明瞭な白色の帯があり、雄は体長の2.5倍、雌では1.3倍と長いです。成虫は5月~10月に出現し、雌は寄主植物にすり鉢状のかみ傷をつけ、その窪みに1個ずつ産卵します。1年に1世代で、卵、幼虫、蛹態で越冬します。
※左がオス、右がメス(出典:茨城県「特定外来生物ツヤハダゴマダラカミキリについて」)
被害を受けるおそれのある樹木
ムクゲ、イロハモミジ、サトウカエデなど、ハンノキ属、クワ属、スズカケノキ属、センダン、セイヨウトチノキ、アキニレ、リンゴ属、サクラ属、ナシ属、バラ属、ネムノキ、ハリエンジュ、トネリコ、ユリノキ、ハコヤナギ属、ヤナギ属、カツラ属など多種に及びます。
茨城県内では、アキニレ、セイヨウトチノキ、カツラなどの街路樹や公園木が被害を受けており、河川敷のヤナギ類などにも発生が報告されています。
ツヤハダゴマダラカミキリを見つけるには
(1) 被害発生木の調査(時期:一年を通して)
5月中旬~10月頃に、ニレ属(アキニレ、ハルニレ)、カツラ、トチノキ属、ヤナギ類など被害を受けるおそれのある樹木を見回り、木幹を観察し、成虫の脱出孔又は産卵痕や、幼虫が排出するフラス(食べた木くずと糞が混ざったもの)の有無を確認します。
(在来のカミキリムシの可能性があるため、生体を確認することが望ましい。)
(出典:茨城県「特定外来生物ツヤハダゴマダラカミキリについて」)
(2) 成虫の見分け方(時期:5~10月ごろ)
被害発生木を中心に目視で観察。在来種ゴマダラカミキリとの区別に注意してください
(出典:茨城県「特定外来生物ツヤハダゴマダラカミキリについて」)
(3)駆除の方法
伐倒駆除
- 成虫が羽化脱出する前の4月中に完了させる
- 伐採した木はチップ化又は焼却処分する
薬剤防除(樹木類、カミキリムシ類に登録のある農薬:2021年12月28日現在)
農薬の使用に当たっては、必ず登録内容を確認してください。
※農薬登録情報提供システムhttps://pesticide.maff.go.jp/(外部サイトへリンク)
- 成虫
フェニトロチオン(MEP剤)(スミパイン等):成虫発生初期又は直前に樹幹散布 - 幼虫
フェンプロパトリンエアロゾル(ロビンフッド、ベニカカミキリムシエアゾール 等):
食入孔にノズルを差し込み噴射
ツヤハダゴマダラカミキリを見つけたら
ツヤハダゴマダラカミキリの成虫や被害木の痕跡を見つけた場合は、すぐに、茨城県生物多様性センターか、環境政策課までご連絡をお願いします。
- 周辺にツヤハダゴマダラカミキリが好む樹木がある場合は、それらの樹木も成虫やフラスの発生を確認してください。
- 樹木の所有者又は管理者の方は直ちに駆除を行ってください。
外来生物法上の禁止事項
特定外来生物に指定されたツヤハダゴマダラカミキリは、育てたり、生きたまま持ち運んだり、販売することなどは法律で禁止されていますので、絶対に行わないでください。駆除等の対策を実施する際に生体等の取り扱いに不明な点がございましたらご相談ください。(違反した場合は、最高で3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金又はこれを併科されます。)
問い合わせ先
- 2023年11月17日
- 印刷する