骨折の手当て
骨折には応急手当が必要です
骨折は、気づかずに放置しておくと、悪化させてしまったり、治癒を遅らせてしまうことになります。ねんざだと思って安心していたら骨折だったというケースも多く見られ、特に子どもさんや高齢者の場合は注意が必要です。骨折に対する正しい知識と応急処置方法を知っておきましょう。
骨折している場合の特徴は?
骨折している場合は、以下のような症状があります。
- 痛みが激しく、冷や汗がでたり、ちょっと触れても痛い
- まわりが出血して腫れている
- 手足が動かせない
- 変形したり、くぼんだり、大腿骨や股関節(股のつけ根)の骨折では左右の足の長さが違うこともある
骨折したときの応急処置は?
骨折した場合には、無理に動かさず、その場で応急処置を行うようにしましょう。板や雑誌、新聞紙など、副木になるものを探して、骨折した箇所が動かないように、上下の関節までをしっかり固定します。
応急処置の手順
無理に戻さずそのまま固定する、戻すことにより神経や血管を傷つける可能性もあります。
- 骨折した部分を動かさないようにして、患者を安全な場所に移動させる
- 傷があれば、先に傷の応急処置をする
- 板や雑誌、新聞紙など、副木に使えそうなものを探す
- 骨折部の上下の関節を含めて副木で固定する
- 包帯は副木が動かない程度に、きつすぎずゆるすぎず巻くのがコツ
- 傷口から骨が飛び出しているときは、戻さず、骨が見えている部分を被覆(カーゼ等で覆う)します


高齢者に多い骨折は?
高齢者は骨が弱っている場合も多く、転倒だけでなく、ちょっと手をついただけで骨折するケースも少なくありません。骨折の多い部位としては、股のつけ根(股関節)、手首、肩のつけ根、背骨などがあげられます。
特に股関節や背骨は骨折していてもわからない場合が多いので、高齢者が転倒して起き上がれない場合などは、骨折を疑ってみるようにします。痛がるので、安静にして寝かせておこうと考えると、治療を遅らせるばかりか寝たきりの原因となることもあります。
※骨折の処置が終われば、整形外科のある病院等で受診してください。
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- 2011年9月15日
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