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文化・歴史

稲田石について

稲田石建築物

笠間市稲田地区を中心に採掘される「稲田石(いなだいし)」は、約6000万年前に地下深くでマグマが固まってできた花崗岩(かこうがん)の一種で、その際立った白さから別名「白い貴婦人」とも呼ばれています。
江戸時代から石材として利用されていた稲田石ですが、稲田地区で本格的な採石・加工が始まったのは明治22年。
大消費地である東京に近く、良質な花崗岩を豊富に埋蔵していたことから、最高裁判所や東京駅など、日本を代表する数々の建築物に稲田石が使用されました。また、県内では茨城県庁の庁舎や県民広場、市内では笠間稲荷神社門前通りの石畳などにも使用されています。
美しい光沢と優れた耐久性を兼ね備えた稲田石は、時間による劣化が少ないことから、墓石や建築材、土木用材などあらゆる分野で幅広く使用され、日本の戦後復興と経済発展を支えてきただけではなく、大型石造物に適した石材として現在も人気を博しています。

この度、令和6年7月6日、稲田石を含む「筑波山塊の花崗岩」が国際地質科学連合(IUGS)により「ヘリテージストーン(Heritage Stone)」に認定されました。
これは東アジアで初めての認定となり、地球の歴史を物語り、人類の生活や文化に深く関わってきた重要な石材を地質遺産として認定する国際的な制度であり、稲田石の際立った白さや約6000万年前という形成年代が示す地質学的価値、最高裁判所や東京駅などに用いられ日本の歴史と発展を支えてきた文化的・産業的価値が国際的に高く評価されたものです。
今回の認定は、稲田石が単なる石材ではなく、地球と日本の壮大な歴史を体現する「生きた遺産」であることを世界に知らしめ、未来へとその価値を継承していくための大きな一歩となります。
笠間市を訪れた際には、ぜひ街や日本の名だたる建造物でその存在感を放つ稲田石に触れ、その歴史と美しさに想いを馳せてみてください。

筑波山地域ジオパークホームページ〈外部リンク〉
茨城県石材業協同組合連合会ホームページ〈外部リンク〉

問い合わせ先

このページに関するお問い合わせは商工課です。

〒309-1792 笠間市中央三丁目2番1号

電話番号:0296-77-1101 ファクス番号:0296-77-1146

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