市民の声 詳細
栗栽培への新規参入者誘致
みなさんからの声(原文)
条件の悪い中山間耕作放棄地でも育つ栗栽培への新規参入者誘致は域外からを含め積極的に推進したい。新規参入への障壁と支援に関する質問と意見です。
一、栗への鳥獣被害は比較的少ないと聞いています。若し被害が事前に想定される地域への誘致営業は
どうされておられるのですか。実際に被害があってからの対応では新規参入者側の納得は得られないように考えます。私の意見は、県の農地バンクが貸主となる場合には一定規模(栗栽培だけで生計の成り立つ5ヘクタール以上の賃貸面積等)を定め、防護柵付き転貸借の交渉をされたら如何かと思います。初期費用の負担に関わる若干の転貸料の上乗せがあっても新規参入者側の了解は得られやすいと考えます。
二、跡継ぎのいない栗園の第三者継承にはどんな支援が必要でしょうか。先日の日本農業新聞によれば貴市の倭化栽培が最先端かと思います。改植や規模拡大化への支援には倭化栽培や、借り増す耕作放棄地への苗木の新植作業サポートが必要ではないでしょうか。
三、条件の悪いことを知っている地域内には、農地の斡旋による受け手はいません。生計の成り立つ規模の耕作放棄地耕作放棄地へ栗苗木を新植、育成し、成木化までに農地賃貸借(農地バンクが貸主となる場合は転貸借)条件を付して成長中栗林を一括譲渡し、継承する「つなぎの事業者」による「つなぎのビジネス」をされる農業生産法人は地元におられないでしょうか。果樹園の場合、収穫場合、収穫までの時間差が長いという障壁があり、新規参入しやすい手段の提供は、例え、それが有償でも、先代のない新規参入者側から歓迎されると思いませんか。成園提供の当初の新規参入実績者の経験談情報により、次から次の新規参入希望者が現れるように思います。特に貴市の場合は選果から出荷までが産地化がされておられますので、安心して成園譲受への初期投資をされると考えます。(80代男性)
回答結果
1.鳥獣被害に対する支援について
栗畑を含め,笠間市の農地に被害防止施設(電気柵等)を設置する生産者に,施設の購入費の一部を助成する「農業被害防止事業」があります。
・内容:購入費の1/4以内,共同設置(3戸以上)は1/3以内
・上限:1ha以下は20,000円/1人あたり、1ha以上は30,000円/1人あたり
※個人設置の場合は茨城県からも同額の助成があるため,倍の額が上限となります。
鳥獣被害の状況について,イノシシの捕獲頭数が1,000頭を超える状況ですが,幸い栗畑への被害は比較的少ないようです。
もちろん要望があれば栗畑にも設置可能です。
2.跡継ぎのいない栗園の第三者継承に対する支援について
「日本一の栗産地づくり推進補助事業」として,次のとおり補助事業を整えています。
栗畑の規模を拡大する意向のある栗農家または新規栗栽培者に農地を貸し出す方に対する助成があります。
「栗栽培農地貸付補助金」
・内容:15,000円/10aあたり
・要件:所有する農地を栗栽培農地として4年以上貸し付けること
申請年度内に,農業委員会の許可を受け,利用権設定が完了すること
申請年度内に,栗の苗木の定植が完了すること(新植・改植を行う場合)
同一生計世帯内での貸付でないこと
笠間市内に住所を有すること
所有する農地が笠間市内にあること
また,栗畑の規模を拡大する栗農家に対する助成もあり,栗畑を貸し付ける側と借り受ける側と双方に対する助成を設けています。
「栗生産規模拡大支援事業」
・内容:40,000円/10aあたり,集積のみの場合25,000円/10aあたり
・対象経費:伐採・伐根費、深耕・整地費、土壌改良用資材費等
・要件:集積は,同一生計世帯内での集積を除く
対象農地を8年以上維持すること
笠間市内に住所を有すること
対象農地が笠間市内にあること
さらに栗の苗木を40本以上購入する栗農家に対する助成もあります。
「栗産地強化支援事業(栗苗木支援事業)」
・内容:栗の苗木の購入費の1/2以内(1本1,500円以内)
※笠間市が対象とする品種15種に限る
・要件:申請年度内に,栗の苗木の定植が完了すること
定植した栗を継続的に栽培すること
笠間市内に住所を有すること
栗の苗木を定植する農地が笠間市内にあること
栗畑を拡大もしくは優良品種へ改植をする栗農家には,栗の栽培に必要となる機械・資材の購入費の一部を助成する「栗栽培機材導入支援事業」があります。
・内容:50,000円/10aあたり
・要件:栗畑の拡大もしくは優良品種への改植をする栗農家で市もしくは国の補助を受けていること
・対象機材等:
①農業機械:刈払機,自走式草刈機,防除機,冷蔵庫,温湯処理機,冷凍庫,チェーンソー,収穫機,脚立等
②農業用資材:作業用手袋,作業着,長靴,収穫用かご,作業用ゴーグル,剪定ばさみ,高枝切りばさみ,火ばさみ,作業用帽子,機材の消耗品等
3.「つなぎの事業者」による「つなぎのビジネス」をする農業生産法人の有無について
ご指摘のような「つなぎのビジネス」を実施している農業生産法人は笠間市にはありません。
農地を借り受け,新たに栗の栽培に取り組みたい方がいる場合には,茨城県農林振興公社が行う「農地中間管理事業」をご案内します。
担当課
農政課
※回答当時の内容のため、最新の情報とは異なる場合があります。
詳しくは担当課に直接お問い合わせください。