市長のドイツ訪問(2020年1月)
この度、友好都市であるドイツ・ラール市からの招待を受け、1月16日から1月20日までの3泊5日の日程で、私と4名(笠間市議会 飯田議長、商工課職員2名、陶芸家 井上英基さん)で訪問してまいりました。
フランス・コルマールに一泊し、地元企業やまちづくりなどを視察後、ラール市に移動して学校・福祉施設等の訪問やラール市長との交流、笠間焼展のオープニング式に出席してまいりました。
17日、コルマール市内(人口約7万人)の街並を視察。最近、日本でも古い建物をリフォームして活用されるケースが増えてきましたが、1600年代の古い建築物が今も店舗や住宅として活用され、趣きや伝統、歴史を感じました。 |
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フランスにある世界的な特殊シートを製造する会社「バリソル社(日本にも代理店あり)」を視察しました。シートを壁や天井に使用するほか、シートにあらゆるものを印刷したり、パイプと併用して造形物や照明などを作り出したりしています。世界3カ国に工場があり、主に本社が製造し、世界各国へ輸出。壁、天井はシートのため従来の1/20の重量と非常に軽く、日本の建築にも活用していくことが耐震上、有効だと思いました。また、シートは40年以上の耐久性があり、コストが合えば、市の建築物にも活用できると思いました。 | |
ヨーロッパの先進環境都市であるドイツ・フライブルク市内(人口約23万人)を視察しました。 |
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日本でも高齢化・人口減少に伴い、地方の公共交通のあり方が大きな課題となっています。フライブルク市は、人口約23万人の都市として永年にわたりコンパクトなまちづくりを行っていて、まちの中心部に公共施設や商業施設、住宅、ホテル、観光施設が集中しています。中心部の賑わいや人の多さは、日本でいうと人口50万人の都市に匹敵する感じを受けました。 |
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石岡市出身でフランスで活躍している書道家 川井恵さんのドイツ・ラール市で開催された書道展のオープニングパーティーに出席しました。川井さんはラール市関係者との交流も深く、笠間市とラール市の交流にもご協力をいただいております。パーティーにはラール市周辺で活躍している日本の方々など約60人が参加していました。 |
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18日、ラール市中心街を見学した後、グーテンベルク特別教育相談センター(学習障がい児170人、7クラスを支援する学校)を訪問しました。コミュニケーション障がいなどを抱える子ども達に対して、国語、数学を中心とした学習をする、働くことを教える、生活習慣を教える(社会適応訓練)学校であります。 |
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ラール市のイーバート新市長、ミュラー前市長夫妻から昼食会の招待を受けました。 |
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デイサービスと高齢者住宅、訪問サービスの複合型施設(最近の新しい施設で有限会社が運営)エドガーケンク介護施設を視察しました。ドイツは日本の介護保険制度のモデル国であり、日本と同じように高齢化が進んでいるとのことです。施設は新しく立派であり、機能的に整備されています。ラール市の友好都市のシンボルマークが壁に描かれていて、笠間市のものもありました。敷地の中では新棟の建設や投資会社による高齢者向けのマンションの整備も進んでいました。 |
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最終日は、茨城工芸会の協力による笠間焼作家(13人)の展覧会開会式に出席しました。作家としては、井上英基さんが出席しました。(井上さんは、ドイツでの3年間の活動実績があります)イーバート市長夫妻はじめ、行政関係者約80名に出席いただき、盛大にオープニング式が開催できました。
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今回の訪問で感じたことは、環境対策やコンパクトなまちづくり・ラール市との民間を含む交流拡大・課題を持つ子どもたちの教育 の重要性であります。ドイツも日本も、各分野の課題はほぼ同じであり、ラール市から学ぶものはたくさんありました。法律や制度の違いはありますが、笠間市の行政の中で、ラール市の先進的な取り組みを参考にしていきたいと思います。 ラール市職員の皆さんには親切にきめ細かな対応をしていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。 |
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- 2020年1月22日
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