国指定文化財 [木造薬師如来立像(もくぞうやくしにょらいりゅうぞう)]

【製作】 鎌倉時代 建長5年(1253)
【像形】 像高185cm
本像は、螺髪(らほつ)彫り白毫(びゃくごう)をつけ、衲衣(のうえ)の上に袈裟を懸けている。左手をやや曲げ、掌上に薬壷(やっこ)をのせ、右手は施無畏印を組み、両足を揃えて立っている。光背は頭光心に八葉、周辺は唐草文透彫りに種子(しゅじ)(梵字(ぼんじ))を彫刻した円板十一箇を配している。材質は檜で寄木造り、漆箔、玉眼、白毫(びゃくごう)、水晶(すいしょう)、嵌入(かんにゅう)である。像の背面下方に「建長五年癸丑七月日従五位上行長門守藤原朝臣時朝」と刻銘がある。これは、時朝の発願による造像を意味するものであり、このように木彫像に銘を刻むことはめずらしい。なお、本像の台座はすべて後世のものであるが、光背はほぼ当初のもので、周辺(特に左)に欠損がみられる。