県指定文化財 [木造阿弥陀如来坐像]
【建立】 平安時代末期
【像形】 像高92cm、肩張45cm、膝張67cm
本像は、一木造りで、螺(ら)髪(ほつ)・白毫(びゃくごう)を彫り出し、彫眼である。上品下生(じょうぼんげしょう)の印を結び、左足を上に半跏趺坐(はんかふざ)の像容である。やさしい表情の面相、そしておだやかな彫り方は、平安時代末期の特徴をうかがわせる。この像は上加賀田地区谷津沢にあった旧真南獄山華蔵院西光寺の本尊といわれる。もとは新治郡山尾庄部原村(石岡市)にあったものを、古くに同寺へ移したといわれる。この像は「瘡(かさ)阿弥陀(あみだ)」と呼ばれ、地元民は皮膚病に効果があるとして昔から信仰してきたといわれる。