国登録有形文化財[富田家住宅主屋(とみたけじゅうたくおもや)]
【建築】明治時代前期
【構造】木造平屋建、出桁(だしげた)造、桟(さん)瓦葺、建築面積342m²
富田家住宅主屋は、石材産地の集落に所在する農家の主屋であり、明治前期までに建築されたとされる古民家で、当時としては大規模な建物である。建物の正面は東向きで、北側には広大な土間と居間、玄関座敷を介して南側に座敷を庭に面して三室並べ、最奥は角屋(つのや)座敷となる。江戸時代後期の笠間藩主・牧野家の家紋「丸に三つ柏」を用いた釘隠しや、筬欄間(おさらんま)など格式高い書院座敷を構えており、牧野家と深い関わりを持つ建築物と推測される。
江戸時代の農村家屋は、一般的に母屋が南に面して、屋敷の入口に村役人層に許された長屋門や四脚門がある。富田家の敷地入口にも、かつて長屋門があったとされる。玄関は、主に村役人層が公の仕事に従事する場合のみ使用が認められ、母屋への出入には土間の扉を利用していたとされる。富田家が持つ式台玄関は、公の出入口に設ける低い板式部分のことで、駕籠(かご)からの乗り降りの際に足を汚さないために使われた。
![]() 外観 ![]() 式台玄関 ![]() 主屋内部 |


