ユニバーサルデザインを取り入れた笠間焼「ひとにやさしい器」
笠間市は、年齢や性別、国籍、障がいの有無、性的指向などにかかわりなく、一人ひとりが尊重され、多様な人たちが活躍できる「ダイバーシティ社会」の実現を目指しています。
ダイバーシティ社会の実現に向けて笠間市では「意識の醸成」「職場や生活環境の整備」「広い視野・多様な価値観を持つ人材の育成」の3つの方針をいばらきダイバーシティ宣言に登録し、取り組みを進めています。
今回は環境整備の取り組みとして、誰もが利用しやすく、暮らしやすい社会となるようまちや建物、ものなどをデザインするという考え方「ユニバーサルデザイン」の一例をご紹介。
団体名:ひとにやさしいうつわ開発研究会(ひとらぼ) 事務局:笠間市笠間1542-4 TEL:0296-72-4413(武さん) |
取り組みを始めた経緯
2001年に当時の茨城県窯業指導所主催で笠間焼商品開発研究会が発足し、その後2009年に製陶業の方のみで「ひとにやさしいうつわ開発研究会」として独立しました。『のみやすい・もちやすい・すくいやすい』をテーマに、多様な方たちが食を楽しめるように、使う方が幸せになれるような、ひとにやさしい器を提案しています。
また、2004年から笠間工芸の丘で「ひとにやさしい器展」を毎年開催しています。
ひとにやさしい器の一例を紹介します
のみやすい | もちやすい | すくいやすい |
鼻の部分がカットされているので、楽な角度で飲み物を飲み干すことができるノーズカットの湯呑。 | 取っ手がテーブルにつくことで安定性が増す器や、絞り(くぼみ)がついているので持ちやすい湯呑やカップ。 | ふちの部分に反り返りがあるので、食べ物がすくいやすい形状の器や、底の部分に角度をつけることで、食べ物が集めやすい器。 |
作家の皆さんが工夫を凝らし、機能性とデザインが詰め込まれたひとにやさしい器となっています。
今後の取り組みは
会員である作家の皆さんは、メインの仕事がそれぞれ別にあるので、自分たちの状況にあった進め方で無理なく取り組んでいきたいと考えています。
感染症が落ち着いたら、会員同士が意見を出し合う研究会をぜひ開催して、より良いものをつくりあげていきたいです。今後も、だれでも使えてひとにやさしい器づくりに取り組んでいきます。
この記事は広報かさま令和4年5月号に掲載した内容です。
問い合わせ先
- 2022年5月19日
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