新年のごあいさつ

あけましておめでとうございます。
市民の皆さまには、輝かしい新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
昨年を振り返って
昨年を振り返りますと、元日の能登半島地震をはじめ、秋田・山形、能登半島における豪雨災害など、日本各地で自然災害が猛威を振るい、また、ウクライナや中東での長引く国際的な情勢不安から、円安や物価高騰が続くなど、日常生活や経済活動に大きく影響した年となりました。
一方で、コロナ禍から完全脱却し、3か年にわたる「茨城DC(デスティネーションキャンペーン)」がもたらした好循環と、様々なメディアで栗などの話題が取り上げられたことで、道の駅をはじめ市内各所に多くの方が訪れ、大きな賑わいが見られたところです。
このような中、本市では、国の物価高騰対策を盛り込んだ補正予算を元に、低所得者世帯への支援などによる家計負担の緩和と消費喚起を図るとともに、多発する自然災害に備え、新たな拠点避難所の設置や災害時の担い手となる「災害時支援員」制度を発足し、防災力の強化に取り組みました。
子育て支援では、前年に引き続き、妊娠前から進学に至るまで、子育て全般に寄り添った支援策を実施し、子育て環境の新たな交流場所となる「ムトトのもり」を公民連携により整備しました。
また、有機農業など地場産業の振興につながる持続的な取り組みや、栗の生産拡大に向けた水田畑地化モデル事業などの新たな試み、将来を見据えた水道事業広域化への枠組み参加の検討などを進めてきたところです。
社会経済情勢が目まぐるしく変化する中においても、新たな好機を確実にとらえ、未来に向けたまちづくりへの挑戦を続けてまいります。
新年の抱負
ー未来に向けた笠間づくりー
本市はこれまで一貫して、市民生活の安心・安全と地域経済の成長に向けて、「未来に向けた笠間市づくり」を重点課題に掲げ、国や県の施策を活用しながら、市独自の取り組みにより、防災力の強化、全分野での子育て世代に対する施策の推進、栗に代表される地場産業の振興、スポーツによるまちづくりなど、市政の諸課題に機動的かつ柔軟に取り組んでまいりました。
その結果、人口対策では転入者が転出者を上回り、産業面では、堅調に進む企業立地による税収の増加や雇用の拡大、コロナ禍以前に近づく観光客の増加など、一定の成果が現れてきたところです。
本年は「未来に向けた笠間市づくり〜市役所からはじめる地方都市改革〜」を重点課題として掲げ、時代に対応したまちをつくる「笠間創生基盤の強化」、本市の地域資源を活かした「所得の向上につながる経済振興」、喫緊の課題である人材育成と確保を図る「多様な人材による地域経営」を3つの柱として、あらゆる主体が連携し活動する、公民連携による強い笠間市づくりを進めてまいります。
安心・安全対策の強化
市民生活の基盤となる「安心・安全対策の強化」では、令和6年度の新たな国の交付金を活用し、低所得世帯向けの給付金をはじめ、多子世帯などの子育て世帯への支援による経済的な負担軽減、地域や家庭における防犯対策の強化として防犯用品の購入などに対する補助などを早期に実施してまいります。
あわせて、事業者向け支援では、物価高騰の影響を受ける医療、福祉、介護、保育などの施設運営事業者への支援などを進めます。

拠点避難所内の様子(笠間市民体育館)
また、拠点避難所となる学校体育館への空調設備の設置や防災拠点における資機材の充実など、避難環境の向上とさらなる防災力の強化を図ります。
行政改革の再始動
年々、行政が担う範囲が拡大する一方で、行政経営資源には限りがあります。
現在の行政手法を改めて見直し、財源および人材確保を含めた質の高いサービスを、持続的に提供できる行政へと変革するため、行政のデジタル化の推進・拡大とともに、効果的かつ適正なサービスへ移行するため、仕組みそのものを見直す行政改革を推進してまいります。
市役所における申請事務の電子化の拡充や、昨年導入した「広報かさまスマホ(スマートフォン)版」をはじめ、かさめ〜るやLINE、フェイスブックなどのSNSを活用した情報発信、デジタル技術による伝達の迅速化や効率化を図ってまいります。
また、「動く市役所」のさらなる活用により、デジタルデバイドの解消と市民サービスの向上を目指します。
行政事務に従事する市職員の働き方についても見直しを進めてまいります。

スマホの小さい画面でも読みやすい「広報かさま スマホ版」
多世代と多様な人材が活躍する環境の形成
昨年の笠間まるごと「子育て都市」宣言プロジェクトによる笠間ショッピングセンターポレポレ内の屋内広場は、子育て世代の新たな交流の場としての活用を図りながら、こども誰でも通園や在宅育児の支援、妊娠・出産から高校までの助成支援などの子育て対策を継続し、子どもと保護者の視点に立った取り組みを推進してまいります。

ポレポレ内に新設した「ムトトのもり」
同時に、小・中・義務教育学校から大学まで連携する教育環境の構築や、大学との連携による世代を超えた教育機会(リスキリングとリカレント教育)の確保、地域スポーツとしての部活動の地域展開、女性や外国人、若者が学び、活躍する環境整備などを施策連携により推進し、多様性が受容されるダイバーシティ社会の実現に向けて取り組んでまいります。
地域特性に応じたまちづくり
人口減少時代の中で、市全体の強化を図るためには、コンパクトプラスネットワークの方針のもと、本市の中心に位置し、都市機能や人口が集積する友部駅周辺市街地における拠点づくりをはじめ、デマンドタクシーや周遊バスなどの地域公共交通の再編、まちなかや観光面における渋滞対策、企業や宿泊施設の誘致など、エリアごとの特性に応じて、既存ストックの利活用とともに、地域の再生事業をハード、ソフトの両面で進めてまいります。

オーガニックビレッジ宣言
儲かる地域の産業づくり
コロナ禍から回復した観光、米や栗、菊などの農業は地域産業の中心であります。
それら地域産業における持続的な成長や賑わいの創出、所得の向上につなげていくための産業振興策の強化を図ってまいります。
農業においては、昨年末の「オーガニックビレッジ宣言」に基づき、環境にやさしい有機農業を推進するため、学校給食への提供拡大や付加価値を高める認証制度への支援に取り組むとともに、「笠間の栗」のブランド力のさらなる強化に向けて、栗栽培モデル事業(日草場地区)の本格実施による生産拡大や新たな販路拡大につながる取り組みを進めてまいります。
また、石井来栖稲田地区において、生産性向上と担い手への農地集積の加速化を図るため、土地改良事業に着手してまいります。

「笠間の栗」むき手マイスター養成講座
観光面では、道の駅のゲートウェイ機能を強化した市内観光への誘導施策の展開や、観光誘客につながるイベント支援、地場産品である笠間焼の再ブランド化などの取り組みを進めてまいります。
堅調な企業立地についても、引き続き、県と連携した企業誘致活動を進め、地域の雇用創出や安定的な税収確保を図るとともに、新たな受け皿となる安居工業地域の基盤整備を進めてまいります。
また、近年顕在化する後継者や働き手などの人手不足や人材確保は、産業面だけでなく、まちづくり全体の課題として受け止める必要があります。
新たな担い手づくりとなるスタートアップや創業支援、外国人材の受け入れなど、多様な働き方や働き手の確保策について、地元高校や企業などと連携しながら、解決に向けた取り組みを進めてまいります。
国際交流・都市間交流の推進
異文化や特性が違う都市との交流は、本市の将来を担う人材育成、地域産業における新しいビジネス機会、観光誘客など、さまざまな効果をもたらします。
本市の事務所を設置する台湾については、引き続き、行政機関や大学との連携協定に基づき、観光、産業、教育、スポーツなどの分野において、人材を中心とした相互交流を深めてまいります。
また、海外友好都市を締結しているドイツ・ラール市や、スポーツでつながりをもつエチオピアとの新たな交流への取り組みを進めてまいります。
忠臣蔵や合気道などを縁とする国内各都市については、サミットの開催やイベントなどを通じた相互交流に取り組むとともに、水戸市をはじめとする県央地域連携中枢都市圏においても、人材の育成や広域による効率的、先進的な取り組みを進めてまいります。
以上、本年のまちづくりへの抱負の一端を述べさせていただきました。
将来に希望と期待のもてるまちをつくるため、世界規模の課題や人口問題によって顕在化するさまざまな地域課題に対し、スピード感をもって果敢に挑戦するとともに、デジタル化の推進や公民連携の強化などの行財政改革を進め、効率的かつ効果的な市政運営に取り組んでまいります。
結びに、本年も変わらぬご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、皆様にとって希望に満ちた年になりますよう心からお祈り申し上げ、ごあいさつといたします。









