(目的)

第1条　この訓令は、別に定めるもののほか、火災予防上必要な事務処理について定めることを目的とする。

(法令の略称)

第2条　この訓令において、次の各号に掲げる法令の略称は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(用語の定義)

第3条　この訓令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(防火対象物等の台帳作成)

第4条　消防長又は消防署長(以下「消防長等」という。)は、すべての火災予防上の基礎資料にするため、次の各号に定めるところにより防火対象物等の台帳を作成しなければならない。

(台帳の訂正等)

第5条　消防長等は、前条の台帳に記載事項の変更を生じたときは、その都度訂正し、又は書換えしなければならない。

(防火管理者の選任の届出等)

第6条　消防長等は、法第8条第2項の規定による防火管理者を選任した場合の届出は、次のように処理する。防火管理者を解任した場合の届出も同様とする。

(防災管理者の選任の届出等)

第6条の2　消防長等は、法第36条第1項において読み替えて準用する法第8条第1項の規定による防災管理者を選任した場合の届出は、次のように処理する。防災管理者を解任した場合の届出も同様とする。

(資格を証する書面)

第7条　第6条に規定する防火管理者の資格を証明する書面は、次のとおりとする。

(自衛消防訓練の指導)

第8条　消防長等は、法第8条第1項の防火対象物の関係者に対し、政令第4条第3項の規定に基づき適切に消火、通報及び避難の訓練(以下「自衛消防訓練」という。)を実施するよう指導するものとする。

(統括防火・防災管理者の選任の届出等)

第9条　消防長等は、法第8条の2及び法第36条の規定による統括防火・防災管理者を選任しようとするときは、次のように処理する。統括防火・防災管理者を解任した場合の届出も同様とする。

(防炎物品の届出)

第10条　消防長等は、法第8条の3第1項に規定する防火対象物の関係者に対し、同条第2項の防炎物品の使用については、使用実態を把握するため防炎物品等資料提出書(様式第6号)を提出するよう指導するものとする。

(火災警報の発令基準)

第11条　法第22条第3項の規定による火災予防に関する警報(以下「火災警報」という。)に関し、火災の予防上危険であると認める気象の状況は、次の各号のいずれかに該当する場合とする。

(建築同意審査)

第12条　消防長等は、法第7条の規定に基づき建築の確認同意を求められ、当該建築申請書を受理したときは、速やかに建築確認同意受付簿(様式第7号)に記録しその他必要な事務を処理するものとする。

(同意の種別等)

第13条　消防長等は、次の各号に掲げるところにより同意又は不同意を行うものとする。

(消防用水利施設協議申出書)

第14条　消防長は、都市計画法(昭和43年法律第100号)第32条に基づき、消防用水利施設についての協議をしようとする者に、消防用水利施設協議申出書(様式第12号)を提出させるものとする。

(処理)

第15条　消防長は、前条の消防用水利施設協議申出書が、関係基準に適合しているか、否かについて審査し、適当と認められるときは、消防用水利施設協議書(様式第13号)を届出者に交付するものとする。ただし、当該申出が関係基準に適合していないものについては、理由書(様式第14号)を付して、当該申出書を返付するものとする。

(許可申請書の予備審査)

第16条　予防職員は、危険物政令第6条及び第7条の規定に基づき関係者から危険物製造所等の設置又は変更の許可申請書が提出されたときは、危険物製造所等申請届出受付簿(様式第15号)に記録しこれを予備審査し、当該申請の内容が関係基準に適合しない事項がある場合又は審査に必要な資料が不足する場合においては、その旨を危険物製造所等許可申請指導票(様式第16号)に記入してこれを当該申請書に添付し、申請者に返付するとともに当該申請の内容を整備のうえ再提出を求めるものとする。

(許可申請書の受理)

第17条　予防職員は、前条に基づく予備審査の結果、許可申請の内容が軽微な事項を除き関係基準に適合し、許可に支障がないと認められるものについては、当該申請書を受理するとともに、申請内容について現地調査し、その結果を危険物製造所等許可審査結果書(様式第17号)に記録し、消防長に提出しなければならない。

(特例等適用申請)

第18条　消防長は、危険物政令第9条第1項第1号ただし書(第10条第1項第1号、第11条第1項第1号、第16条第1項第1号及び第19条第1項において準用する場合を含む。)又は第23条に定める認定を要するときは、許可申請書に危険物基準の特例適用申請書(様式第18号)を添付させ、かつ、特例申請書等受付簿(様式第18号の2)に記録し、当該特例適用申請書に認定についての意見を付するものとする。

(許可登録簿)

第19条　消防長は、第34条による審査及び前条による認定の結果支障がないと認めて許可を与えようとするときは、危険物製造所等設置許可登録簿(様式第19号)又は危険物製造所等変更許可登録簿(様式第20号)にその旨を記載するとともに、許可証を作成するものとする。

(タンクの検査)

第20条　予防職員は、危険物政令第8条の2の規定に基づきタンクの水圧又は水張検査を実施したときは、その結果を危険物水圧・水張検査書(様式第20号の2)に記録し消防長に提出しなければならない。

(タンクの検査合格簿)

第21条　消防長は、前条によるタンクの水圧又は水張検査の結果、関係基準に適合し、支障がないと認められるときは、タンク検査合格簿(様式第21号)に記載するとともに、タンクの合格証を作成するものとする。ただし、不合格と認められるタンクについては、関係者に対して再検査を受けるよう指示するものとする。

(完成検査)

第22条　予防職員は、危険物政令第8条の規定に基づき完成検査を実施したときは、その結果を危険物製造所等完成検査結果書(様式第22号)に記録し、消防長に提出しなければならない。

(完成検査合格簿)

第23条　消防長は、前条による完成検査の結果、軽微な事項を除き許可内容に基づき関係基準に適合して完成していると認めたときは、危険物製造所等設置完成検査合格簿(様式第23号)又は危険物製造所等変更完成検査合格簿(様式第24号)に記載するとともに、完成検査済証を作成するものとする。

(予防規程の審査)

第24条　予防職員は、法第14条の2の規定に基づく予防規程認可申請書を受理したときは、当該申請書が危険物省令第60条の2に規定する事項、その他必要な事項を具体的に規定しているかを審査しなければならない。

(予防規程の認可等)

第25条　消防長は、前条に基づく審査の結果、当該予防規程の内容が災害防止上不適当と認められるものについては、申請者に返付し、当該予防規程の内容を是正のうえ再提出を求めるものとする。

(選任の届出受理)

第26条　予防職員は、危険物省令第47条の6の規定に基づく危険物保安統括管理者届出書の提出があるときは、当該選任の適否について確認するものとする。また、危険物省令第48条の3の規定に基づく危険物保安監督者届出書の提出があるときは、危険物取扱者免状(以下「免状」という。)の提示を求めてこれを確認するとともに当該選任の適否について審査しなければならない。

(危険物施設保安員の届出)

第27条　消防長は、法第14条の規定に基づき危険物施設保安員を定めた危険物製造所等については、設置者に危険物施設保安員選任届出書(様式第26号)を提出させるよう指導しなければならない。

(危険物取扱者等の同乗)

第28条　消防長は、指定数量以上の危険物を車両で運搬する場合にあっては危険物取扱者免状の交付を受けている者を同乗させ、保安の監督をさせるよう指導するものとする。

(代理人による申請)

第29条　消防長は、法第11条第1項に定める危険物製造所等を設置し、又は変更しようとする者が代理人を申請者として設置等の申請書を提出するときは、当該申請に係る権限を委任する旨の委任状を添付させなければならない。

(許可申請の取下げ)

第30条　消防長は、危険物製造所等の設置許可等の申請者が当該申請を取り下げようとするときは、その旨を記載した願書(様式第27号)を提出させなければならない。この場合において許可を受けたものについては、許可書を添付させるものとする。

(自衛消防隊の指導)

第31条　消防長は、法第14条のうち規定により自衛消防組織を置いた事業については、必要な指導を行うものとする。

(意見書交付の申請)

第32条　液化石油ガス法第3条第2項及び第8条第1項に基づく貯蔵施設等(貯蔵施設又は特定供給設備をいう。以下同じ。)の意見書の交付を受けようとする者は、意見書交付申請書(様式第28号)に次項に掲げる書類を2部添付し、消防長に申請しなければならない。

(意見書の審査)

第33条　前条の規定により申請書を受理したときは、審査基準により書面及び現地の状況を調査し、その内容を液化石油ガス貯蔵施設許可意見申請審査書(様式第29号)に記載するものとする。

(審査の内容)

第34条　審査の内容は、次の各号に定めるところによる。

(意見書の交付)

第35条　消防長は、前条の規定により審査した結果、支障がない場合は、意見書交付簿(様式第30号の2)に記載のうえ意見書を申請者に交付するものとする。

(通報後の措置)

第36条　消防長は、液化石油ガス法第87条第1項の規定により、経済産業大臣又は都道府県知事から通報があった場合は、液化石油ガス設備工事届出書受付簿に記載のうえ管轄消防署へ送付するものとする。

(貯蔵施設等の防火指導)

第37条　消防長は、液化石油ガス貯蔵施設等が関係法令で定める貯蔵、消費の技術上の基準及び防火関係基準に適合しているか否かについて必要と認める対象物について検査を実施して適正な指導を行うとともに不備なものについて是正指導し、安全の向上に努めなければならない。

(必要な措置の要請)

第38条　消防長は、液化石油ガス販売事業者の液化石油ガスの貯蔵施設、供給設備若しくは充てん設備又は販売若しくは充てんの方法が基準に適合しない場合その他災害の予防のため特に必要があると認める場合は、所管行政庁等に必要事項を通知するものとする。

(着工届出書の受理)

第39条　予防職員は、法第17条の14の規定に基づき消防用設備等の着工届出書(以下「着工届出書」という。)が提出された場合においては、消防用設備等着工(設置)届出受付簿(様式第31号)に記録し、その計画設計の内容が関係基準に適合していないと認められるときは、基準に従って計画内容を変更するよう指導し当該着工届出書の再提出を求めるものとする。

(消防用設備等の変更)

第40条　消防長等は、着工届出書が提出された後、当該消防用設備等に変更のあった場合は、速やかに変更後の消防用設備等についての着工届出書を提出するよう指導しなければならない。ただし、軽微な変更にあっては、関係事項の訂正をもってこれに代えることができる。

(届出等の指導)

第41条　消防長等は、着工届出書については、当該建築物における建築計画の決定後速やかに提出するよう指導するとともに、着工届出書を受理したときは、当該計画に基づく工事が完全に施工されるよう指導しなければならない。

(消防用設備等の完成検査)

第42条　予防職員は、法第17条の3の2に規定する消防用設備等の設置の届出書が提出された場合は、消防用設備等着工(設置)届出受付簿(様式第31号)に記録しその完成状況を検査し、その結果を消防用設備等完成検査結果書(様式第32号)に記載して消防長等に報告するものとする。

(消防用設備等点検結果報告書の処理)

第43条　消防長等は、法第17条の3の3に規定する消防用設備等の点検結果報告書が提出された場合は、報告内容を審査し、当該報告書の副本を届出者に返付するものとする。ただし、審査の結果、改善事項等がある場合は、通知書(様式第33号)を発行し防火改善届出書(様式第34号)とともに当該副本に添付するものとする。

(消防用設備等の特例適用認定)

第44条　消防長は、政令第32条、条例第17条の3、第22条の2及び第34条の3の規定による基準の特例を認めるときは、特例適用申請書(様式第35号)を2通提出させ、特例適用申請書等受付簿(様式第18号の2)に記録し受理するものとする。

(火災通報装置の任意設置)

第45条　消防長等は、政令第23条第1項ただし書き及び同条第3項の規定により、消防機関に通報する火災報知設備(以下「火災通報装置」という。)の設置義務のない防火対象物において火災通報装置を設置する場合は、あらかじめ当該防火対象物の関係者に火災通報装置設置届出書(様式第37号)を提出するよう指導するものとする。

(防火対象物の使用開始等の届出)

第46条　消防長等は、条例第43条の規定に基づき、関係者から防火対象物の使用開始届出書を受理したときは、当該届出書の内容を検討し、防火上等の不備がある場合においては、これの是正につき指導するものとし、必要事項を副本に記入して関係者に返付するものとする。

(火を使用する設備等の届出)

第47条　消防長等は、条例第44条の規定に基づき関係者から熱風炉その他火を使用する設備等の届出書が提出された場合は、当該届出書の内容を検討し、軽微な事項を除き、その位置、構造等が条例の基準に適合していると認められるものについては、これを受理して副本に必要事項を記入のうえ関係者に返付するものとし、関係基準に適合していないものについてはこれを是正に関し指導を行い、当該届出書の再提出を求めるものとする。

(煙火、催物等の届出)

第48条　消防長等は、条例第45条第2号の煙火打上げ等の届出書又は同条第3号の催物の開催届出書を受理したときは、火災予防上の指導をするとともに、必要事項を副本に記入して関係者に返付するものとする。

(指定数量未満の危険物等の届出)

第49条　消防長等は、条例第46条第1項の規定に基づき、関係者から指定数量の5分の1以上指定数量未満の危険物及びその他の貯蔵又は取扱いに関する届出書が提出された場合は、当該届出書の内容を検討し、軽微な事項を除き、その位置、構造等が条例の基準に適合していると認められるものについては、これを受理して副本に必要事項を記入のうえ関係者に返付するものとし、条例に適合していないものについてはこれの是正に関して指導し、当該届出書の再提出を求めるものとする。

(受付簿及び届出事項の検査等)

第50条　消防長等は、第46条から前条までの届出書が提出された場合は、条例関係届出受付簿(様式第38号)に記録し、届出事項について実状を検査する必要があると認められるものについては、これを検査したうえ適切な防火上の指導を行い、その結果を当該届出書その他の関係書類に記録しておくものとする。

(防火管理に関する講習の実施等)

第51条　消防長は、政令第3条第1項に規定する防火管理に関する講習(以下この節において「防火管理講習」という。)を、次により実施するものとする。

(受講の申込み等)

第52条　消防長は、防火管理講習を受講しようとする者(次項において「申込者」という。)には、防火管理講習受講申込書(様式第39号)に必要と認める書類を添えて提出させるものとする。

(修了証交付台帳)

第53条　消防長は、省令第2条の3第5項の規定に基づき修了証を交付する場合は、防火管理講習修了証交付台帳(様式第40号ア)、(様式第40号イ)を作成し、これを保存しなければならない。

(修了証の再交付)

第54条　消防長は、前条の修了証の交付を受けた者が、当該修了証の亡失、汚損、破損等の理由により再交付を受けようとする場合には、防火管理講習修了証再交付申請書(様式第41号)を提出させるものとする。この場合において、再交付申請が汚損、破損等の場合にあっては当該修了証を、氏名の変更等による場合にあっては戸籍抄本等その事実を証明する書類を添えて申請させるものとする。

(火災予防行事の実施)

第55条　消防長等は、市民に対し火災予防の普及を図るため火災予防運動及び防火に関する宣伝、講習、研究会、座談会その他の行事を計画し、実施しなければならない。

(火災予防行事の記録)

第56条　消防長等は、前条の火災予防行事を実施した場合においては、その結果の内容を次の各号に定めるところにより記録するものとする。

(証明)

第57条　消防長等は、許可、検査及び調査等の結果により認められた事実について、関係者からその事実に関する証明願の申出があるときは、当該証明事項に係る願書2通を提出させ、その証明に係る事項が事実に相違ないときは、当該願書の1通に事実に相違ないことを証明する旨を印し、消防長等の公印を押印して関係者に返付するものとする。この場合において、証明願の種類に応じ、必要と認めるときは、証明願書の様式を指定することができるものとする。

(旅館等の証明書交付申請書等の処理)

第58条　消防長は、営業許可等のための消防法令適合証明書の交付申請があるときは、次の各号に定める申請書を2通提出させるものとする。

(消防相談)

第59条　予防職員(消防職員)は、火災の予防又は消防に関連する事柄について市民から相談を受けたときは、的確な指導を行うとともに、その内容を消防相談記録簿(様式第49号)に記録しておかなければならない。

(届出済印)

第60条　消防長等は、この訓令に定める届出を受理したときは、それぞれ当該届出書の経過欄に届出済印(様式第50号)を押印して、当該届出書の副本を届出者に返付するものとする。