文化・歴史
市指定文化財 [大般若波羅蜜多経(だいはんにゃはらみったきょう)]
【製作】延宝6年(1678)
【形態】折本で縦27.5cm、横8.5cm
この大般若経(だいはんにゃきょう)は江戸時代の初めごろ、宇治黄檗山(おうばくざん)万福寺に於いて出版されたもので、出版元は沙門鉄眼である。鉄眼は黄檗宗をわが国に伝えた隠元に禅を学び、日本に大蔵経の翻訳出版がなかったため、その製作を志した僧で、苦心の末、黄檗宗大蔵経を完成させた。この経本は保存状態が極めて良く、1頁5行、1行20字、木版刷りの完本である。